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国際シンポジウム:プレザンス・アフリケーヌ研究

2017.08.02公開

世界的な黒人文化運動の歴史・記憶をたどる

『プレザンス・アフリケーヌ(Présence Africaine)』をご存知でしょうか。

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『プレザンス・アフリケーヌ』の創始者アリウヌ・ジョップ(Bruce Clarke,« Identité et réveil », 2017.)

1947年にフランスのパリで刊行され、現在まで続き、今年で創刊70周年を迎える黒人文化総合誌です。黒人知識人の主要な言論媒体として、とくに1950年代のアフリカやカリブの脱植民地化期に重要な役割を果たした雑誌です。

マルティニック出身の詩人・政治家エメ・セゼールやセネガル出身の詩人・政治家レレオポル=セダールをはじめとした黒人知識人の活躍の舞台となり、アンドレ・ジッドやジャン=ポール・サルトルといった著名な白人知識人も発刊に関わり、小説や詩から、高度に学術的な論文にいたる、多様な言論活動の媒体となりました。

この『プレザンス・アフリケーヌ』の刊行70周年を記念し、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所では、8月17日〜8月31日の期間、企画展「プレザンス・アフリケーヌ」展を開催します。

また、8月22日から24日までの3日間、『プレザンス・アフリケーヌ』誌現編集長R.フォンクア氏を筆頭とした世界8ヶ国21名の研究者が集い、文化と政治に新たなヴィジョンを拓くことを目指す国際シンポジウム(日仏同時通訳付き)も開催します。

イベントを通じて…

ロゴもと-02〇『プレザンス・アフリケーヌ』に凝集した20世紀黒人知識人の文化的かつ政治的な運動を広く紹介する。
〇同化と独立の狭間で文化と政治のあるべき姿を構想した黒人知識人の思想を、21世紀を生きる私たちの視点から再考する。
〇『プレザンス・アフリケーヌ』という黒人文化運動の歴史と記憶を通じて、グローバル化と排外主義の狭間で揺れる世界の現在を問い直す。

研究者

のみならずアフリカやアメリカ大陸の黒人文化に関心のある幅広い層に

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企画展「プレザンス・アフリケーヌ」展

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創刊70周年『プレザンス・アフリケーヌ』を巡る写真や絵画(複製)を中心とした展覧会。フランスのケ・ブランリー美術館で企画・開催され、その後アフリカの11ヶ国14都市を巡回したが、アジアでは初開催。ピカソのデッサンや貴重な写真を通じて、『プレザンス・アフリケーヌ』誌だけでなく、同誌の創刊に結実する世界的な黒人文化運動の歴史を総体的に知ることができる。

開催期間:2017年8月17日(木)~8月31日(木)
  11:00~17:00開場 ※平日のみ(土・日は閉場)
会場:東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 1階 資料展示室
その他:入場無料、予約/申込不要

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(上)パブロ・ピカソ作、第一回黒人作家芸術家会議ポスター ©Collection Présence Africaine/Fondation Picasso
(左下)映画『アフリカ彫像もまた死ぬ』より Photogramme du film Les Statues meurent aussi, 1953
(右下)レオン=ゴントラン・ダマス『色素』1937年初版より Léon-Gontran Damas, Pigments, Paris: G.L.M. Éditeurs, 1937.  ©Frans Masereel/ADAGP 2009

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世界8カ国21名の研究者による国際シンポジウム

「『プレザンス・アフリケーヌ』研究

 ―超域的黒人文化運動の歴史、記憶、現在」

(アジア・アフリカ言語文化研究所主催)

スクリーンショット 2017-08-01 15.45.31アフリカ・カリブの反植民地主義運動に影響を及ぼした黒人文化総合誌『プレザンス・アフリケーヌ』誌現編集長R.フォンクア氏を筆頭とした世界8ヶ国21名の研究者による国際シンポジウム。研究者のみならずアフリカやアメリカ大陸の黒人文化に関心のある幅広い層に訴える。

日時:2017年8月22日(火)~8月24日(木)
10:00(初日のみ10:30~)~17:00(2日目のみ17:30まで)
会場:東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール

プログラム

8月22日(火)
▼開会の辞と基調講演
ロミュアルド・フォンクア(パリ第4大学,『プレザンス・アフリケーヌ』誌編集長)
「『プレザンス・アフリケーヌ』:理念の歴史,行動する思想」
▼第1部:群像
立花英裕(早稲田大学)
「アリウヌ・ディオップとエメ・セゼール」
ファティマ・ドゥムビア(フェリックス・ウフエ・ボワニ大学)
「クワメ・ンクルマ:いまもなお現前する一個のアフリカ」
シェイク・チャム(オハイオ州立大学)
「アフリカ中心的ネグリチュード:21世紀において近代性に対するサンゴールとグリッサンの対抗文化論を再考する」
ジョルジュ・ベルトラン (独立研究者,フランス)
「マルセル・グリオール,曖昧なアフリカ性:20世紀を生きた1人の男の思考の変遷」
モニカ・ブロドニカ(オハイオ州立大学)
「アマドゥ・ハンパテ・バと在来形而上学への呼びかけ」

8月23日(水)
▼第2部:言語と文学
中村隆之(AA研共同研究員,大東文化大学)
「文学,言語,政治:『国民詩』論争をめぐる争点」
廣田郷士(パリ第8大学博士課程)
「脱植民地化への未完の対話:『プレザンス・アフリケーヌ』におけるエメ・セゼール/エドゥアール・グリッサン」
サリー・ステニエ(アンティーユ大学博士課程)
「Lang a pep-la kont lang a met-la ?:教育表象におけるグアドループ的言語問題の反響」
ジョサナ・ナラシマン(ムンバイ大学博士課程)
「『プレザンス・アフリケーヌ』における女性の著述:ファトゥ・ジョムの思想革命」
松井裕史(金城学院大学)
「私とはわれわれという他者である:ジョゼフ・ゾベル『黒人小屋通り』」
▼第3部:芸術,メディア,受容
ロジェ・ソメ(ストラスブール大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』における黒人芸術vsアフリカ芸術」
ブアタ・マレラ (マヨット大学)
「雑誌空間における『プレザンス・アフリケーヌ』」
オベッド・ンクンズィマナ(ニュー・ブランズウィック大学)
「古傷を再考/治療(ルポンセ)する:映画『アダンガマン』と『アフランス』における奴隷制と植民地化のポスト植民地的再読」
ウジェーヌ・タヴァレス(アッサン・セック大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』とポルトガル語圏アフリカにおける意識覚醒のプロセス:カーボヴェルデの場合」
フランソワーズ・ノディヨン(コンコルディア大学)
「アフリカ的現前(プレザンス)か不在(アブザンス)か:1958年から1980年にかけてのル・モンド・ディプロマティークにおける『プレザンス・アフリケーヌ』誌の受容」

8月24日(木)
▼第4部:政治思想
小川了(AA研共同研究員,東京外国語大学名誉教授)
「Hosties Noires に至る道:B. ジャーニュ,W.E.B. デュボイス から L. セダール・サンゴール へ」
中尾沙季子(EHESS博士課程)
「パン・アフリカニズムかナショナリズムか:脱植民地期における文化政策形成の場としての『プレザンス・アフリケーヌ』」
ジョナス・ラノ(ロレーヌ大学)
「クレオリチュードとイデオロギー的奴隷逃亡:レオン・ゴントラン・ダマスをめぐって」
アンヌ・ピリウ(アフリカ-世界学際ネットワーク会員)
「1950年代フランス語圏における民族主義的知識人形成の回顧:場,時,人」
イブラヒム・ヤハヤ(アブドゥ・ムムニ大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』:継続する闘争」
全員総合討論と閉会の辞

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AA研共同利用・共同研究課題「『プレザンス・アフリケーヌ』研究」チームの研究会の様子

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報道関係取材の依頼:東京外国語大学 総務企画課 広報係
TEL 042-330-5151
soumu-koho[at]tufs.ac.jp([at]を@に変えて送信ください)