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千葉勉と戦前の音声学実験室

~80年の時を経てロンドンから帰還するX線口腔図(ガラス板)~

2016.9.6公開

戦前の東京外国語学校には世界水準の音声学実験室がありました。実験室の責任者を務めた千葉勉は、音声学研究に自然科学なかでも物理学の導入を進め、実験室にはX線装置、カイモグラフ、マイクロフォン、電磁オシログラムなど、当時の世界最先端の装置が設置されていました。

同実験室で作成されたX線写真を元にした口腔図(発声時の口から喉の形状の変化を表した口腔図、幻灯機映写用のガラス板)が、ロンドン大学(UCL: University College London)において発見され、2016年9月、同大学Michael Ashby教授の手により約80年の時を経て、東京外国語大学に帰還することになりました。

これを記念し、千葉勉と当時の本学の音声学実験室を特集します。

 

Contents

– ガラス板X線口腔図、約80年の時を経てロンドンから帰還

– 千葉勉の来歴

– 戦前の東京外国語学校音声学実験室(概要・主な機材・実験室員・研究成果)

– 音声学実験室の終焉 〜戦災による焼失〜

– ガラス板X線口腔図寄贈式典・記念講演会のお知らせ

– 企画展「千葉勉と東京外国語学校音声学実験室」のお知らせ

 


ガラス板X線口腔図、約80年の時を経てロンドンから帰還

 

「口腔図」とは、舌と顎の位置を表す図のことで、「ガラス板X線口腔図」とは、X線写真を元に描かれたガラス板の口腔図です。

このたび、ロンドン大学(UCL)の引越に伴う整理の過程で、同大Michael Ashby教授が研究室の戸棚から89枚の古いガラス板X線口腔図を発見しました。

同教授のその後の調査により、同口腔図が、東京外国語学校音声学実験室の責任者であった千葉勉が晩年教授を務めた上智大学保管の印刷物の口腔図と同一であること、同ガラス板が東京外国語学校音声学実験室の研究成果によるものであることが確認されました。残念ながら、この89枚のガラス板がいつごろ、どのような方法でロンドン大学に渡ったかは、現在も定かではありません。今回来日するAshby教授の講演でも、そのガラス板渡航の謎に焦点が当てられます。

 

ガラス板X線口腔図の基本情報

Michael Ashby教授(ロンドン大学)所蔵(2016年9月20日に東京外国語大学へ寄贈予定)

100 mm x 80 mm (4 inches x 3.25 inches) / 一枚60g / 全89枚 /  総計5.3 kg

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写真1-口腔図スライド (Michael Ashby教授撮影)


千葉勉の来歴

千葉勉(1883年〜1959年12月21日)の略歴

言語学・音声学者。1907年東京帝国大学文学部英文学科卒業。1913-16年文部省より英国に派遣(留学)され、ロンドン大学(UCL)にて音声学研究を進めていたDaniel Jonesの授業を受講。帰国後、東京帝国大学講師と東京外国語学校講師を併任し、1919年から東京外国語学校教授に就任。約30年に渡り戦前の東京外国語学校英語部を牽引するとともに、1928年には文部省特別予算を獲得し翌年日本で2番目となる音声学実験室を設置し、世界水準の音声研究を進める。同実験室での研究成果を踏まえた『母音論』(The Vowel, Its Nature and Structure. Tokyo-Kaiseikan, 1941)は、今日に至るまで言語学・音声学の古典とされている。1945年、同校を定年退職した後、1950年より上智大学教授に就任し、同大学において音声学実験室を創始した。

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写真「旧音声学研究施設」(上智大学・国際言語情報研究所・音声学研究室所蔵):千葉勉

主な著書:

  • 『母音論』(The Vowel, Its Nature and Structure. Tokyo-Kaiseikan, 1941)
  • 『国際言語学会報告 第2回』(富山房、1933年)
  • 『標準日本語発音構図』(大倉広文堂、1934年)
  • 『標準日本語発音構図』(大倉広文堂、1934年)
  • A study of Accent : Research into Its Nature and Scope in the Light of Experimental Phonetics(『実験音声学上より見たるアクセントの研究 音声と言語研究叢書』富山房、1935年)

ほか

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東京外国語学校音声学実験室において千葉勉(右から4番目)と学生たち(1930年頃)

千葉勉の来歴

西暦 項目
1883年 宮城県桃生郡二俣村にて出生
1896年 小学校卒業
1901年 宮城県立第一中学校卒業
1904年 第二高等学校文科甲類卒業
1907年 東京帝国大学文学部卒業、大学院特選給費生となる
1910年 東京帝国大学文学部講師に着任
1913年 文部省より派遣され英国に留学
1916年 帰国。東京帝国大学講師及び東京外国語学校講師に就任。
1917年 結婚
1919年 東京外国語学校教授に就任。
1927年 東京帝国大学を辞任、東京外国語学校専任となる。
1929年 東京外国語学校に音声学実験室を設立、主任教授となる。
1930年 新潮社発行『世界文学講座・英吉利文学篇』の中の「浪漫派小説文学」を担当執筆。
1931年 音声学の最初の論文”Research into the Characteristics of the Five Japanese Vowels compared analytically with those of the Eight Cardinal Vowels”発表。第二回国際言語学大会(ジュネーヴ)に出席並に中欧及び米国の実験音声学設置に関する視察旅行
1932年 帰国後、国際言語学会のパーマネントコミッティーに挙げられる
1933年 『第二回国際言語学会報告』を富山房より発行。『標準日本語発音法並に発音構図の解説』を大倉広文堂より発行。
1935年 『実験音声学上より見たるアクセントの研究』(英文・邦文)富山房より発行
1941年 The Vowel, Its Nature and Structure、東京開成館発行
1945年 東京外国語学校停年退職。東京外国語学校音声学実験室空襲により焼失
1950年 上智大学教授に就任。
1953年 ロゲン神父によりカトリックの洗礼を受ける(洗礼名トーマス)
1955年 『言語研究』28号に「音声学に於ける新たなる研究分野』を掲載
1956年 『政界往来』6月号に「漢字とローマ字」を掲載
1957年 第八回国際言語学大会(オスロ―)採択認可論文に”A New Field of Research in Linguistic Science in General with special reference to the Cerebral Cortex”採択
1958年 『音声学会会報』97号に「言語研究と言語中枢」を掲載(前年の掲載論文の邦訳)
1959年 12月21日死去

戦前の東京外国語学校音声学実験室

東京外国語学校音声学実験室の設置(1929年) ~日本で2番目の音声学実験室~

日本における最初の音声学実験室は、1921年に兼弘正雄(英語音声学)が大阪高等商業学校(Proceedings of the second Internatinal Congress of Phonetic Sciencesにはthe Osaka University of Commerce(大阪商科大学)とあるが、同大学は1928年に大阪高等商業学校が改組)に建設したものとされ、カイモグラフを用いた英語音声学研究が行われました。『千葉勉の仕事と思い出』掲載の回想によると、こうした関西における実験は、東京外国語学校関係者の関心を刺激し、1927年頃には学内に実験音声学を進める機運が生まれていたと言います。そうした中、1928年東京外国語学校に文部省特別経費が計上されると、長屋順耳校長は音声学実験室の設置に踏み切り、翌1929年に千葉勉を責任者とする日本2番目の音声学実験室が設置されました。

1929年当時、東京外国語学校は皇居の外堀、麹町区竹平町に位置し、校舎は関東大震災後に仮校舎として建設され、「鶏舎式」(鳥小屋)とも言われた木造平屋建て校舎でした(写真3参照)。「(音声学)実験室は木造の細長い校舎の東端にあり、廊下を含めて東西に四間、南北に九間半の大きさがありました。南から北へ千葉教授室(七・五坪)、X線室(四・五坪)、防音室(四・五坪)、実験室(一四坪)、暗室(二坪)の順に並んでいました」(梶山正登「千葉先生と旧音声学実験室」『千葉勉の仕事と思い出』参照)。その様子が当時の校舎図面からも確認できます(図面1参照)。

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写真3

図面1

Web

東京外国語学校音声学実験室の機材

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「旧音声学研究施設」X線装置(上智大学・国際言語情報研究所・音声学研究室所蔵)

実験室にはX線撮影装置、カイモグラフ、マイクロフォン、電磁オシログラフなど世界最先端の技術水準の機材が並んでいました。その他、「防音室などは狭いながら殆んど完全なもの」があったと言います。当時、最先端の研究機材であったことを示す逸話としては、千葉が第二回国際言語学会(ジュネーブ、1931年)に携行したX線写真がF. Trendelenburgの論稿に転載されたほか、日本放送協会が録音機の貸与の申込があったと言います。また、こうした最新の設備の維持には費用も多くかかり、その一部は服部奉公会から支援されていました。

【主な研究機材】

以下主な機材をごく簡単に紹介します。写真は「上智大学・国際言語情報研究所・音声学研究室」所蔵の資料です。

[1] X線撮影装置

体内の構造の観測に利用。音声学分野では1904年のMoellerとFischerの研究以来取入れられ、1930年代にはO.Russelの舌の位置と母音の関係性に関する研究に対する追試実験のために、X線を用いた実験が推進されるようになった。千葉勉の研究もまたそうした世界の母音研究に対し一石を投じるものであった。装置は島津製作所が製作にあたりました。

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写真4「旧音声学研究施設」(上智大学・国際言語情報研究所・音声学研究室所蔵):X線撮影装置

 

[2] マイクロフォンと電磁オシログラフ:

音声波形の記録に利用。マイクロフォン(マイク)が音声を電気信号に変換し、電磁オシログラフがその信号を時間波形として記録した。

写真5・6「旧音声学研究施設」(上智大学・国際言語情報研究所・音声学研究室所蔵):マイクロフォン(左)と電磁オシログラフ(右)

 

実験室の室員 ~実験室を支えた若い物理学者たち~

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『東京外国語学校一覧』(昭和13年度):教務課の事務嘱託に「梶山正登」「佐藤良雄」の名前が確認できる

音声学に物理学を導入した千葉の研究では、物理学に関する知識や設備を取り扱う技術を持つ物理学者の雇用が不可欠でした。設立当初から東京帝国大学理学部物理学科を卒業した土佐林忠夫が室員に着任し機械類・実験室の新設と実験を行い、1931年からは長内志雄が、1933年からは梶山正登が後任としてその職務に当たり、1938年からは佐藤良雄が加わりました。中でも梶山は約10年にわたり音声学実験室と千葉の研究を支え、実験室の成果をまとめた『母音論』では千葉とともに共著者となっています。

 

また、東京外国語学校に在籍した多くの外国人講師が、音声学実験室での被験者として、実験に協力しました。

 

東京外国語学校音声学実験室の研究成果 ~『母音論』の出版~

1931年にジュネーブで開催された第二回国際言語学会において、実験の成果を発表した千葉は、その報告を以下の通り述べています。

「第二部に於いて自分が發表したものは東京外國語學校に三年前より設置せられた音聲學實験室に於いて専ら研究したものゝ一部であるが、音聲學並びに生理學實験に依つて得た結果を帰納して、日本母音の特性を明かにし、これを欧洲標準母音と比較し、これに對する日本母音の位置を確定したものである。この實験は最も進歩した方法で行ひ、特に物理的方面の實験は欧米の諸大学に於いても用ひられてゐない最新式の電氣記録装置に依り、生理學的方面の實験は主としてレントゲン撮影に從つた。無論、日本母音の特性を明かにするのが主な目的であつたが、實験の副産物として從来唱へられてきた音聲學上の理論は、多く想像推定に據つたもので、事實に遠かつてゐることが立證されるやいになり、母音三角、或は不等邊四角形の理論は根本的に覆へされ、これに代るべき新しい理論が必要となつてきたのである。かうした意味でかなり面白いヒントを含むものであると自負する次第である。」(千葉勉『第二回國際言語學會報告』31頁)

こうした国際学会での報告により、千葉と東京外国語学校音声学実験室の成果は国外においても知られていきます。また国内においても音声学実験室の存在とその成果は、『音声学協会会報』に東京外国語学校音声学実験室に関する記事がしばしば掲載され、学会の関心を集める存在でありました。

実験室において1934年から1939年の間に進められた実験の成果は、『母音論』(The Vowel, Its Nature and Structure. Tokyo-Kaiseikan, 1941)としてまとめられ、英語で出版されることとなりました。同著は母音の生成と知覚に関して、喉頭の動作、母音の生成機構、声道の計測と自然周波数の計算、母音の性質と主観的研究をテーマとする4部13章から構成され、特に第三部においてX線撮影による声道形状を測定した実験室の成果が反映されています。(「著作の紹介」『千葉勉の仕事と思い出』及び前川喜久雄・本多清志「千葉・梶山の『母音論』について」『音声研究』第5巻第2号、2001年)参照)

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『母音論』(The Vowel, Its Nature and Structure. Tokyo-Kaiseikan, 1941)の表紙。左が1941年版、右が1958年版。戦中に出版された1941年版の多くは、戦禍により焼失したという

【コラム-音声学実験室の「金の鎖」】

X線撮影の実験に際して、その口蓋や下の形の変化をより明瞭に撮影するために、口蓋にスズ箔を貼るかバリウムを塗布し、舌の上に細い金の鎖を置くことが試みられました。結果、「舌の形に応じて、金鎖がうねりをなし起伏をなしている。それが写真にあらわれて、舌の中央の形を示すことになる。とりもなおさず、重大なる音声学的解答を与えてくれるのである」(佐藤良雄「千葉先生と外語同窓会」『千葉勉の仕事と思い出』参照)との絶大なる効果があったといいます。ただし、この金の鎖、極めて細い鎖でなければならず、音声学実験室の設置当初、東京中の時計屋を回ってもなかなか手に入らない精巧なシロモノで、その入手に至るエピソードは『外語同窓会誌』(昭和11年8月1日号)に掲載されるほどでした。

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『母音論』(The Vowel, Its Nature and Structure. Tokyo-Kaiseikan, 1941)に掲載されたX線写真。上の写真のキャプションには「Tongue Position Shown by the Use of Gold Chain」と自慢の「金の鎖」によって表れた舌の位置に関する言及が見られます


東京外国語学校音声学実験室の終焉 ~戦災による焼失~

 

こうして、世界水準の音声学研究を推進した東京外国語学校音声学実験室でしたが、戦局の悪化に伴い、その活動を停止することとなります。実験室員であった佐藤良雄によると「昭和十九年には、東京外語が強制疎開で一ツ橋内から巣鴨のさきの西ヶ原へ移転することになり、折角先生が苦心して作られた防音室をとりこわし、レントゲンは分解して西ヶ原に運んだ。そしてそのまま昭和二十年四月十三日に焼けてしまって、一物をもとどめなかった」とのことで、実験室は戦禍により跡形もなくなってしまいました。

その後、実験室の責任者であった千葉勉は1945年に東京外国語学校の定年を迎え退職し、上智大学において音声学実験室を発足させることとなります。

【コラム-音声学実験室の機材の捜索】 

音声学実験室の室員であった佐藤良雄氏への1990年代における聞き取りの結果、上記音声学実験室の機材を戦禍から逃れるために「土手に埋めた」との、証言が得られました。本企画展に際し、同証言を調査するべく、旧西ヶ原キャンパスの解体時の記録を調査しましたが、今現在残念ながらその証言を裏付ける、実験室機材は発見されておりません。


 

東京外国語大学の音声学研究室の設置 ~実験音声学の復活~

 

東京外国語大学に音声学研究室が設置されたのは、戦前の実験室が解体されてから25年を経た1966年でした。「専門学校時代には千葉勉教授のような音声学者がおられてかなり高度な音声学の研究が行われたので、その頃のことを知っている教官の間には実験音声学講座の開設を望む声が強くあり、それが1966年に実現したということのようでした」(松田徳一郎「『信州原人』の吉沢さん」『吉沢典男教授追悼論文集』参照)と、戦前の千葉勉の功績がその背景にありました。

文部省が1966年度から東京外国語大学に2つの音声学教官ポストの配分を決定すると、1965年学内に銓衡委員会が設置され、2人の教官の人選が進められます。同委員会の議論の過程で、2名のうち1名は音響音声学を専門とし実験に必要な機械操作のできる者を、もう1名は調音音声学を専門とする者、とすることが決まります。そして、委員であった金田一春彦教授(国語学)・半田一郎教授(英語学)により、前者に吉沢典男が、後者に竹林滋が推薦され、翌1966年に両名が着任し、東京外国語大学に実験音声学の系譜が復活しました。なお音声学の教官を2名抱える国立大学は本学だけであったと言います。

(原誠「吉沢典男氏を偲んで」『吉沢典男教授追悼論文集』参考)


 

東京外国語大学の音声学研究室の設備

西ヶ原キャンパス一号館に設置された音声学研究室は、設立当初LL準備室と一緒になっており、その設備は机と椅子しかありませんでした。着任した吉沢助教授は、実験音声学に必要な実験器材の整備を進め、研究室は「つねに学生たちが機械を駆使して実験をやっているという状態」にまで発展しました。各言語の教員たちも同研究室を訪ね、外国人教員の協力を得て、様々な実験を進めました。

残念ながら1966~70年代中頃に利用されていた実験器材は残っておりませんが、現在の益子幸江教授の研究室には、1970年代後半から利用していたサウンドスペクトログラフ(音声を記録・分析する装置、写真3参照)が保管されています。その後、パソコンの発展に伴い音声学実験の器材もデジタル化が進み、現在では一般的なパソコンにフリーのソフトをインストールするだけで分析が可能になったそうです。

[左] 西ヶ原キャンパス(1964年頃)、[右] 西ヶ原キャンパス1号館写真(1959年頃)

[左] サウンドスペクトログラフ:音声を記録・分析する装置。1979年頃からキャンパス移転(2000年)まで使用されていた。、[右] VISI-PITCH(ビジピッチ):音声の波形をグラフで表示・記録する装置。1980年代に基本周波数分析に使用されていた。

 

【コラム-東京外国語大学で実験音声学の基盤を構築した吉沢典男教授】

160905-005実験音声学の研究には、言語学・工学・生理学の3つの分野の知識が必要とされています。1966年当初助教授として着任した吉沢典男は、国学院大学で言語学を学んだ後、東京歯科大学で生理学を修め、医学博士号(1962年、神戸医科大学)を持つ「異色」の経歴の持ち主で、授業では言語学分野だけでなく、生理学分野の事項も扱いました。また、世間には国語学者として知られ、NHKの放送用語委員を務めたほか、NHK総合テレビ「生きていることば」など多数の番組に出演しました。

加えて、パラトグラム研究(発音時に舌が口蓋(上あご)とどのように接触するかに関する研究)のため、吉沢ゼミに所属した学生たちは被験者として口蓋の歯形を作成しました。西ヶ原時代の研究室には学生たちの歯形が多数あったそうです。

[左] 吉沢典男教授が使った教材の口腔図、[右] 吉沢典男教授が使った教材「鼻、口、咽頭、喉頭の断面図(立体)」

 


寄贈式典・記念講演会

 

口腔図の寄贈に合わせて、以下の講演会を開催いたします。当日、Ashby教授から本学立石学長への「千葉勉X線口腔図」の寄贈式典が挙行されます。

演題:Preserving some lost work of Tsutomu Chiba (1883–1959)

講演者:Michael Ashby (Honorary Senior Lecturer in Phonetics,  University College London (UCL))

日時:9月20日(火)15:00~17:00

場所:東京外国語大学本部管理棟2階中会議室

その他:講演は英語で行われます。

企画展「千葉勉と東京外国語学校音声学実験室」

 

寄贈を記念して企画展を開催します。寄贈されたガラス版X線口腔図を中心に、主に次の資料を展示予定です。ガラス板X線口腔図は、9月17日に行われる日本音声学会全国大会(於:早稲田大学)での出張展示において初公開され、その後、本学企画展でもお披露目されます。

 

展示時期:9月20日(火)~9月30日(金) ※開館時間は附属図書館開館時間に準拠

場所:東京外国語大学附属図書館1階ギャラリースペース

協力:日本音声学会・上智大学

展示資料リスト(予定)

  • X線口腔図(ガラス版)※ロンドン大学からの寄贈資料【初公開】
  • X線口腔図(印刷物、複製)※上智大学音声学実験室所蔵
  • 関連書籍
    • 図書標準日本語発音法並ニ発音構図の解説/ 千葉勉著.–訂正再版.–大倉廣文堂; 1934, 上智大学所蔵
    • 図書基礎英語發音法/ 千葉勉著.–開隆堂出版; 1949, 上智大学所蔵
    • 図書標準日本語發音構圖/ 千葉勉著.–大倉廣文堂; 1934, 東京外国語大学附属図書館所蔵
    • Research into the nature & scope of accent in the light of experimental phonetics(千葉勉著)、東京:冨山房, 1935.2東京外国語大学附属図書館所蔵
    • A study of accent : research into its nature and scope in the light of experimental phonetics   (by Tsutomu Chiba)、Tokyo : Fuzanbo, 1935東京外国語大学附属図書館所蔵
    • The vowel : its nature and structure  (by Tsutomu Chiba and Masato Kajiyama)、Tokyo : Phonetic Society of Japan, 1958.東京外国語大学附属図書館所蔵
    • The vowel : its nature and structure  (by Tsutomu Chiba and Masato Kajiyama)、Tokyo : Tokyo-Kaiseikan, 1941東京外国語大学附属図書館所蔵
    • 母音: その性質と構造(千葉勉, 梶山正登著; 杉藤美代子, 本多清志訳)、東京: 岩波書店, 2003.8東京外国語大学附属図書館所蔵
  • 1943年アルバム, 東京外国語大学文書館
  • 外語同窓会誌(昭和11年8月1日号ほか)

その他:本企画展は日本音声学会全国大会(日時:9月17日(土)10:30~17:30、於:早稲田大学小野講堂地下2階ロビー)におけるMichael Ashby 氏の講演に伴い、以下の通り出張展示を行います。

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