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国際日本研究、新しい地平へ

 

2016.01.20公開

東京外国語大学は、60年来、学部・大学院で日本語、日本語教育、日本地域を教育・研究し、多くの優秀な卒業生・研究者を輩出してきました。また、本学の留学生日本語教育センターは、45年にわたり、高度な日本語教育の実践の場として、世界各地からの多数の留学生を育ててきました。さらに、2009年からは国際日本研究センターが起動し、日本における国際的な日本研究をリードしてきました。

このような背景をうけ、東京外国語大学は、2015年4月に新たな教員組織として、国際日本学研究院を発足させました。そして、2016年4月からは、いよいよ大学院総合国際国際学研究科「国際日本専攻」がスタートします。


1.30-31 国際シンポジウム「国際日本研究―対話、交流、ダイナミクス」

追記:国際シンポジウムの様子を速報します。

<1.29 プレ・シンポジウム>

IMG_1277 開会挨拶
早津惠美子国際日本学研究院長

IMG_1312 基調報告
小松和彦国際日本文化研究センター長

IMG_1451 パネルディスカッション
Philip Seaton北海道大学教授、王敏法政大学教授、張競明治大学教授、下地理則九州大学准教授

<1.30 国際シンポジウム 第一日目>

午前の基調講演「モダニティ・イン・コモン―日本と世界史」キャロル・グラック先生(コロンビア大学)、午後のクリストファー・ガータイス先生(ロンドン大学SOAS)の講演につづき、次の先生方の講演が行われました。

no2 デイヴィッド・ヒューズ先生(ロンドン大学SOAS)

no3 イリス・ハウカンプ先生(ロンドン大学SOAS)

no4 イーサン・マーク先生(ライデン大学)

no5 野本 京子先生( 東京外国語大学)

no6 菅長 理恵先生( 東京外国語大学)

all

<1.31 国際シンポジウム 第二日目>

kageyama
基調講演 「国立国語研究所 ―世界のグローバル化と日本語研究 」影山太郎先生( 国立国語研究所)

noda 野田尚史先生( 国立国語研究所)

fujimura 藤村知子先生( 東京外国語大学)

kibe 木部暢子先生( 国立国語研究所)

asahi 朝日祥之先生( 国立国語研究所)

anna アンナ・ブガエワ先生( 国立国語研究所)

kawamura 川村大先生( 東京外国語大学)

soukatu

国際日本学研究院、および、総合国際学研究科国際日本専攻のキックオフにとって、さまざまな示唆をえることのできる、大変有意義なシンポジウムとなりました。ご出席の皆さまに、心より感謝申し上げます。

(以上、追記:2016年1月31日)



国際シンポジウム「国際日本研究―対話、交流、ダイナミクス」

新たな国際日本研究の地平に踏み出す東京外国語大学は、国内外の研究者を迎え、その門出となる国際シンポジウム「国際日本研究―対話、交流、ダイナミクス」が開催します。全会期中、当時通訳付きです。ふるってご参加ください。

日時:1月30日、31日
会場:本学アゴラグローバル・プロメテウスホール


1月30日(土) プログラム

10:45 − 12:00
基調講演 「モダニティ・イン・コモン―日本と世界史」
キャロル・グラック(コロンビア大学)

グラック教授メッセージ:この講演は次の二重の前提にもとづいている。まず、いかなる社会にも近代史は 世界史から切り離されてはありえないということ、近代史とは地球上のいかなる 場所でも優位な立場から見た歴史である、ということである。この文脈において 日本も同様である。「さまざまな近代性における世界性」の ひとつとして日本はほかの近代社会と「共通性とつながり」を共有してはいるが、 しかしながら、同時に日本はヨーロッパ的な従来の近代性をめぐる理論とは違った「近代」を考 える契機を提供する。そこで、本講演では、19世紀から現在までの日本近現代史にか かわる4つの問いについて論じる。果たしてグローバルなコンテクスト、 つまり「モダニティ・イン・コモン」というコンテクストの中でそれら4つの問い はいったいどのように立ち現れてくるだろうか。

13:00 − 16:15

報告① 「怒り、若者、モバイル ― ブルーカラーの若者層と戦後日本のラディカルな政治」
クリストファー・ガータイス(ロンドン大学SOAS)

報告② 「発掘、保存、発展、融合、介入 ― 日本民謡協会の活動とそのインパクト」
デイヴィッド・ヒューズ(ロンドン大学SOAS)

報告③ 「伊丹万作、抗争する歴史、編集という介入 ― 映画と過去についての私たちの理解」
イリス・ハウカンプ(ロンドン大学SOAS)

報告④ 「日本とグローバル・ヒストリーとしての第二次世界大戦」
イーサン・マーク(ライデン大学)

報告⑤ 「歴史研究の磁場 ― 農本主義を手がかりに」
野本 京子( 東京外国語大学)

報告⑥ 「Prospects for HAIKU ― 芭蕉・寅彦・松山宣言 ― 」
菅長 理恵( 東京外国語大学)

16:15 − 17:30  総括討論


1月31日(日) プログラム

10:45 − 12:00
基調講演 「国立国語研究所 ―世界のグローバル化と日本語研究― 」
影山 太郎( 国立国語研究所)

kage http://www.kcc.zaq.ne.jp/kageyama/

影山教授メッセージ:言語の理論的研究は欧米に端を発し、それらを受け入れることが国際化であると 考えられていた時代もあった。しかし、今日の世界の言語学界では非ヨーロッパ 言語、なかでも理論的研究が進んでいる日本語に目が向けられている。グロー バル化(世界均一化)と多様性(個別性)という相対する概念が調和をとって進 んでいかなければならないこれからの世界において、日本語の研究はどのような 方向に進むべきだろうか。国立国語研究所の取り組みの一端を紹介する。

13:00 − 16:15

報告① 「国立国語研究所の日本語教育研究 ― 日本語学習者の読解のための文法を中心に ― 」
野田 尚史( 国立国語研究所)

報告② 「日本語教育とeラーニング」
藤村 知子( 東京外国語大学)

報告③ 「日本語方言の多様性 ― アクセントの地域差 ― 」
木部 暢子( 国立国語研究所)

報告④ 「変異研究に見る日本語の多様性」
朝日 祥之( 国立国語研究所)

報告⑤ 「アイヌ語研究の新地平 ― 国立国語研究所プロジェクトのアイヌ語班の研究活動 ― 」
アンナ・ブガエワ( 国立国語研究所)

報告⑥ 「国際日本研究における古典語教育の位置」
川村 大( 東京外国語大学)

16:15 − 17:30  総括討論


 

なお、1月29日(金)には、 プレシンポジウム「国際日本研究の過去・現在・未来」を開催されます。

14:00〜17:00    本学:アゴラグローバル・プロメテウスホール
基調講演:小松 和彦 (国際日本文化研究センター)
「グローバル時代の日本学ーその現在と未来を考える」

sen

東京外国語大学の「国際日本研究」

本学の「国際日本研究」への取組みは、文部科学省により「大学の機能強化」の取組みとして認められ、その支援をうけています。2015年度には、CAAS(The Consortium for Asian and African Studies)加盟機関、および国立国語研究所(NINJAL)から、第一線の日本研究者を招致し、本学のスタッフとともに、国際的な日本研究を開始しました。

CAASユニット
● フランス国立東洋言語文化学院
● ライデン大学人文学部
● シンガポール国立大学人文社会学部
● ロンドン大学東洋・アフリカ研究学院
● コロンビア大学
● 韓国外国語大学校

国立国語研究所(NINJAL)ユニット
● 対照言語学
● 社会言語学・方言学
● コーパス言語学
● 歴史言語学

 

maru本学は、こうした新しい力をえて、日本研究・日本語教育研究の領域の研究教育機能を重点的に 強化します。これにより、世界諸地域の言語・文化・社会を対象とする本学の研究教育対象のひとつであった「日本」に新たな照準をあて、日本に関する研究教育力を飛躍的に高め ます。そして、この成果を本学が太いパイプをもつ世界諸地域と結びつけることにより、日本の発信力強化を実現します。

 

 

早津惠美子国際日本学研究院長からのメッセージ:

hayatsu〝比較〞と〝対照〞というのは、東京外大における研究・教育のキーワードです。日本を知り、海外を知り、比較・対照していく。多様性に目を向けることで、直面する問題に性急に結論を出さず、落ち着いた分析ができるようになる。それは東京外大の最大の強みです。

新しい国際日本専攻では、海外からの留学生と日本人学生が相互に刺激し合いながら学べる環境にできたら一番望ましいと考えています。学部時代に他言語・他文化を学んでいた学生でも、日本について改めて学ぶことで研究の幅がさらに広がるはずです。日本と日本語についての良質な教養をぜひ身につけて、〝日本発信力〞を強化してほしいと思います。

sen