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東京外大が結ぶ、スペイン語・ポルトガル語圏の国々

2015.5.29加筆

IMG_2496v 各国大使らが並んだ、オープニング・セレモニー

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2015.5.20公開

東京外国語大学では、来る5月29日、30日、31日の3日間、「多面体日本、交差するアイデンティティの過去、現在、未来」と題する国際シンポジウムを開催いたします。ちょっと、なぞのタイトルですが、実は、スペイン語圏とポルトガル語圏の国にスポットをあてた大規模な国際シンポジウムです。その狙いと内容を、担当の岩崎稔理事に聞きました。

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【質問】 まず、この企画の意図をお聞かせください。

今日、グローバル化というと英語圏中心のイメージばかりが蔓延しています。しかし、実は、世界は多様です。多様性のひとつとして、スペイン語・ポルトガル語を母語としている数多い国家や地域のプレゼンスに注意をむける必要があるのではないか、というのが、今回の出発点です。

スペイン語・ポルトガル語による広範囲のコミュニケーションやダイナミクスは、大航海時代以来、世界を深く規定してきていますし、そうしたネットワークの重要性は、ヨーロッパ諸国だけでなく、ラテンアメリカやイベロアメリカとして、そしてアジアやアフリカの地域の独自な文化として、いまもなお持続しています。そうしたなかで、東京外国語大学では、スペイン語・ポルトガル語圏の国々や地域を横につなぎ、あらためて16世紀以来の東アジアや日本を多面体としてとらえ、多様な視点から再考察する会議を開催することにしました。この催しには、スペイン語圏とポルトガル語圏の大使館、セルバンテス文化センター、カモンイス文化センター、ブラジル銀行からの支援を得ています。

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【質問】 スペイン語・ポルトガル語圏の国々や地域を横につなぐというのは、大きなアイデアですね。会議のあとも、この結びつきは続いていくのでしょうか?

はい、スペイン語・ポルトガル語圏に関する教育・研究で日本をリードする本学が核となり、スペイン語・ポルトガル語圏諸国による、日本におけるスペイン語・ポルトガル語圏教育・研究の支援ネットワークMundus Latinus in Japanの構築を準備しています。29日の会議の場で、創設声明が発表される予定です。

【質問】 どんな国が、それに加わるのでしょうか?

まだ企画の段階ですが、次の大使館の関係者とご相談しています。

  • アンゴラ
  • アルゼンチン
  • ボリビア
  • ブラジル
  • チリ
  • コロンビア
  • コスタリカ
  • キューバ
  • エクアドル
  • エル・サルバドル
  • スペイン
  • グアテマラ
  • ホンジュラス
  • モザンビーク
  • メキシコ
  • ニカラグア
  • パナマ
  • パラグアイ
  • ペルー
  • ポルトガル
  • ドミニカ共和国
  • 東ティモール
  • ウルグアイ
  • ベネズエラ

【質問】 すごいですね!中南米、ヨーロッパにとどまらず、アフリカ、アジアにもひろがっているのですね。

はい、それがスペイン語・ポルトガル語圏の素晴らしいところです。これらの国々には、それぞれの地域に根差した文化が共に息づいています。その一方で、16世紀以来、共通の言語、交錯する歴史があり、まさに「多面体」といえるでしょう。

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【質問】 30日、31日のプログラムをお示しいただけますか?

大航海時代から現在に至る世界的な人や物そして文化の交流というグローバリゼーションのプロセスを、特にそのなかで大きなウエイトを占めてきたスペイン語圏とポルトガル語圏の国々を軸に、アカデミックな視点に加え、様々な角度から広く扱うことを目的としています。新たなミレニアムにふさわしい形で、これらの地域の言語文化を日本に広め、日本との文化的つながりを強化しようとするものです。シンポジウムには世界のさまざまの地域から30名以上の第一線の専門研究者が参加します。主なプログラムは、次のようになっています。

5/29(金)16:30-18:05

オープニングセレモニー(於:プロメテウスホール)

・学長挨拶
・「Mundus Latinus in Japan」創設宣言
・カモンイス言語・国際協力機構長ご挨拶
・セルバンテス文化センター館長ご挨拶
・フラメンコ・ブラジル音楽ショー など

5/30(土) 10:00-12:00

基調報告 (於:プロメテウスホール)

・ジェセフ・A・レヴィ―(ワシントン大学)「過去と未来の言語―新たなミレニアムにおけるポルトガル語・スペイン語のさらなる重要性」
・ハリエット・ズルンドルファー(ライデン大学)「接触と共存―ポルトガルと明朝中国(1511―1610)
・ヘルマン・グリョン(アムステルダム大学)「スペイン語圏文学における人種混交、国境、移民」

5/30(土) 13:30-16:00

セッション:越境する歴史叙述(1)
セッション:多文化主義教育の課題と未来(1)
セッション:相克するアイデンティティと宗教

5/31(日) 10:00-12:30

セッション:越境する歴史叙述(2)
セッション:多文化主義教育の課題と未来(2)
セッション:奴隷制と日本人のディアスポラ

5/31(日) 13:30-16:00

セッション:先住民文化の現在
セッション:越境する歴史叙述(3)
セッション:大陸横断の商業ネットワーク

 

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【質問】 展覧会もあるそうですね?

スペイン大使館からは「フランチェスコのサンティアゴ巡礼の道」、ポルトガル大使館からは「フェルナン・メンデス・ピントの旅」という展示パネルが提供されます。会場は、研究講義棟1階のオープンスペースです。どうぞお楽しみに!

DSC_0197  「フェルナン・メンデス・ピントの旅」展示の模様

DSC_0200  研究講義棟1階にて

DSCF1267  「フランチェスコのサンティアゴ巡礼の道」展示会

 

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【質問】 大きな催しですが、準備はいつ頃から行われたのでしょうか?

1年以上にわたり、準備をすすめています。協議を経て、2014年11月12日 に、各国大使館、カモンイス文化センター、セルバンテス文化センターの代表が本学に集まり、今回の内容が決定しました。その模様は、各国言語でのホームページからご覧いただけます

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2014年11月12日の準備会議

【質問】 最後に、この会議への期待を一言、お願いします。

会議には、世界中からの参加者がお見えになります。その成功と、さらに、その先に続くネットワークの形成を、実現したいと思います。皆さんのご参加をお待ちしています。


詳細は、こちらから: お知らせ/パンフレット