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東京外国語大学から受験生の皆さんへ

2014.01.17公開

学長写真 受験生の皆さんへ

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東京外国語大学学長の立石博高です。入試の時期を迎え、受験生の皆さんは緊張の日々を送られていることかと思います。18日、19日と続く大学入試センター試験、どうか健康に気を付け、持てる力を存分に発揮してください。

ここでは、受験生の皆さんに改めて東京外国語大学をご紹介いたします。進路決定への参考にしていただければ幸いです。

■東京外国語大学とは

東京外国語大学は、日本を代表する地域研究・外国語教育研究の中心大学です。2012年に、それまでの外国語学部を改組し、言語文化学部、国際社会学部の2つの学部で教育する体制となりました。世界の「言語と地域」を学ぶ目的をはっきりさせ、グローバル化の複雑な現実に対応するためです。世界の言語や文化を集中的に学ぶ言語文化学部、世界諸地域の問題群を学び考える国際社会学部では、いずれも、少人数による密度の濃い教育が行われています。学部生3211名が、世界の62か国からの600人に及ぶ留学生とともに学んでいることも、本学の大きな特徴です。

■歴史―1873年建学

本学の歴史はたいへん古く、その起源は江戸幕府により1857年に開所された蕃書調所まで辿ることができます。日本における外国研究の歴史は本学の祖となる官営学校によって始まりました。その後、明治6年(1873年)に発足した東京外国語学校は、近代的な学校組織としては本学の「祖」となるものです。この時から、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語の5つの言葉が教授されてきました。現在は、世界全体を14の地域にわけ、世界の27の言語が、「専攻言語」として教授されいます。

■教育の仕組み

本学の言語文化学部、国際社会学部の1、2年生は、「世界教養プログラム」により、入学時に決まる専攻言語を中心に、地域についての基礎科目、英語やその他の外国語、教養科目を両学部一緒に学びます。1、2年次に身につけた言語能力・専攻地域についての知識をいかし、3、4年次には各学部の3つのコースのいずれかに進み、専門的な教育をうけます。言語文化学部には、言語情報コース、、グローバルコミュニケーションコース、総合文化コース、国際社会学部には、地域研究コース、現代世界論コース、国際関係コースがあります。

■留学

本学からは、実に多くの学生が留学に旅立っています。本学は、世界の47カ国1地域の128の大学等と学術交流協定を結び、その多くと学生交換を実現しているからです。1年間の留学を行う学生は、1学年の40%、300人に上ります。くわえて、夏休み、春休みに本学協定校が行うサマースクール、スプリングスクールに参加し、ショートビジット留学を行う学生の数も急速に増えており、近い将来には学生全員の留学を実現するものと期待しています。また、本学は2008年に留学支援室を設置し、安全・安心な留学の実現に努めています。

■キャンパス

本学は、交通の便のよい東京西部の府中市に位置し、地域に開かれた緑ゆたかなキャンパスを誇っています。味の素スタジアムや調布飛行場に隣接し、災害時には、広域的な避難場所ともなっています。静かで安全な環境は、勉学に励むには最適な環境です。また、快適な学習環境を提供する図書館、留学生と日本人学生がともに暮らす学内の国際交流会館(寮)、学内のすべての場所で無線ランが使えるIT環境なども、本学キャンパスの特徴です。

■世界で活躍する先輩たち

東京外国語大学の卒業生は、世界各地で活躍しています。本学同窓会である東京外語会は世界52か所に支部をもち、卒業生は強いネットワークで結ばれています。同窓会からは、インターンシップ、留学、就職など、さまざまな局面で本学在学生へのサポートをいただいています。こうした支援もあり、本学の就職状況は順調です。全国1位を誇る外務省専門職への採用のほか、金融、商社、自動車、マスコミ、教員など、多くの分野への就職が実現しています。

■「満足度」の高い大学

本学は、大学生を対象に実施されている種々の「満足度調査」などで、いずれも高い評価を受けています。とかく内向きといわれる日本の若者ですが、東京外国語大学の学生にその言葉は無縁です。高い言語運用能力と専門知識をもって、グローバルに活躍する未来をめざす皆さんのチャレンジを待っています。


■言語文化学部より

kawaguchi 川口裕司言語文化学部長

言語文化学部への受験をお考えの方々に、次の二つを、お伝えしたいと思います。

第一に、「言語と文化を切り離してはいけない」ということです。たとえば、将来あなたが誰かと英語を話している情景を想像してみてください。かなりの確率で話し相手の母語は英語ではないでしょう。そうすると英語で話をする前に、まず話し相手の文化を理解していることが必要になります。こうした考え方は、多言語・多文化を理解するうえで、とても大事です。このため、本学言語文化学部では、なにより言語と文化を一体のものとして教育します。第二に、「言語学習を通して応化(accommodation)能力に磨こう」ということです。応化能力とは、その場の雰囲気を感じ取り、新たな状況に自分を対応させていく力です。いわゆるコミュニケーション能力と呼ばれている能力の中でも、応化能力はとくに重要です。新たな言語を身につけるということはとても難しい作業ですが、応化能力に磨きをかける上では、最適な作業です。

東京外国語大学言語文化学部での学びを通じ、今日の複雑で流動的な社会を生きぬいてゆくのに必要な、皆さん一人一人の個の力をのばしてほしいと思います。

■国際社会学部より

iwasaki 岩崎稔国際社会学部長

あらためて長いスパンで振り返ってみると、日本の近現代史のなかで、東京外国語大学はずっと日本や東アジアにおける「外国研究」の中心でした。そこでは、言語をしっかりと修得するということが、つねに教育方針の根幹に据えられてきました。このため、みなさんのなかには、東京外国語大学は外国語ばかりを勉強しているところ、と思っている人がいるかもしれません。しかし、実は、東京外国語大学はそうしたイメージを飛び越え、はるかに幅広い教育を提供しています。たしかに、言語を学びとるということを、あらゆるカリキュラムのなかで大切にしていることは変わりませんが、同時にその言語運用能力を通じて、世界のさまざまな地域の歴史と文化、政治経済構造を社会科学的、文化学的に教育・研究する一大センターでもあるのです。

世界のあらゆる地域は、いまや移動、越境、相互作用という点で、ますます加速化しています。そのなかで世界のどこかの《地域》で起こった事件や内戦に対して、本学の研究教育がなければ、日本社会はまったくお手上げになってしまうほど、東京外国語大学は大きな役割を果たしています。加えて、国境を軽やかに跨ぎ越し、国際的な移動と交流の現場で思考し実践する人材も、本学から多く育っています。そういう学びに、皆さんがチャレンジしてくださることを期待しています。